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Next Moonshot

道楽を追い求めている男のブログです。

『ぼくは愛を証明しようと思う』テクノロジーは愛というパンドラの匣を開くのか?

『ぼくは愛を証明しようと思う』、なかなか心をくすぐられるタイトルだ。

 

 

ぼくは愛を証明しようと思う。

ぼくは愛を証明しようと思う。

 

 

 

作者は、元外資系金融マンで人気ブロガー、そして独自の学問「恋愛工学」を立ち上げ、メルマガ「週刊金融日記」では、日本最大の恋愛研究コミュニティに育てた藤沢和希さんだ。

 

あらすじは、特許事務所に勤める主人公の渡辺が、恋人の麻衣子に、浮気をされたあげく、クリスマスに高額のプレゼントを貢がされ、そして着信拒否という悲惨な失恋を経験したところから始まる。その後、事務所のバイトの美奈に好意を寄せるものの、良いように利用されるだけという、非モテの人生を歩んでいたが、ある人との出会いで、渡辺の人生は大きく変わることになる・・・

 

渡辺は「恋愛工学」に触れることで、様々な女性とセックスをすることになる。その事に喜びと共に戸惑いを覚える。なぜ、あんなに真剣に愛したときには愛されず、複数の女性を相手に、ゲームのように恋愛をしている自分を彼女達は愛するのだろうと。

 

果たして渡辺は愛を証明する事が出来るのか? それは是非小説を楽しんでもらいたいが、ラストは藤沢和希さんらしい終わり方である、とだけは書いておく。

 

さて、この作品はそのように恋愛小説として楽しむ事も出来るが、それだけではない。

 

この小説は、「恋愛工学」という進化生物学や心理学、金融工学の知見を応用した、ひとつの学問として、「週刊金融日記」のメンバーたちによって、膨大なフィールドワークと議論が積み重ねられているものがベースになっている。そのエッセンスをわかりやすく一冊に凝縮された入門編とも言えるし、ある意味でコミュニティ内の「バイブル」になるものだ。

 

きっと、この小説は議論を呼ぶことになる。

 

感情論を排した、科学的な視点によって積み上げられた結論は、僕たちが今まで当然とされてきた恋愛や男女の常識とは大きく異なるものになる。女性はもちろん、男性からも批判は避けられないスキャンダラスな本だ。もしかしたら、この本を持っている、読んだ、というだけで批判される事もあるかもしれない。

 

しかし、それだけに魅力的だ。害がない、平凡な本や人と触れ合って何が面白いのか?

 

何にせよ、この本をキッカケに、主人公の渡辺のように人生が大きく変わる人があらわれる事だろう。

 

何? お前は恋愛工学で、人生が変わったのかだって?

 

・・・そんな事、僕の口から言えるわけないじゃないですか。