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Next Moonshot

道楽を追い求めている男のブログです。

『AKB49』の主人公は2010年代のリアルなのかも

と、ちょっと社会学的なタイトルにしてみた。

 

さて、『AKB49〜恋愛禁止条例〜』というマンガを知っているだろうか?

 

AKB49?恋愛禁止条例?(1) (週刊少年マガジンコミックス)

AKB49?恋愛禁止条例?(1) (週刊少年マガジンコミックス)

 

 

 

このマンガは週刊少年マガジンで2010年から連載され、今週最終回を迎えたマンガで、なんと実在するアイドルグループ「AKB48」そしてそこに所属するメンバーたちが登場し、かつ重要なポジションにいるという、非常に面白い試みから始められたマンガだ。

 

主人公の「浦川実」という(ここ重要)が、片思いしている同級生の吉永寛子のAKB48に入るという夢を応援するために、女装(ここ重要)して「浦川みのり」としてオーディションに参加するのだが、何故か寛子だけでなく、みのりもAKB48に合格してしまう(ここ重要)というところから物語が始まる。

 

そして、研究生から正規メンバーへ、そして現実でも行われている選抜総選挙での神崩し(簡単にいうと8位以内に入ること)をして、寛子をセンターにする・・・と物語が進んでいる。

 

そういう意味で、一見すると、とても特異なマンガに見える。

 

僕が今まで読んできた少年マンガなんかは、『ONE PIECE』や『NARUTO』の主人公のルフィやナルトのように「海賊王に俺はなる!」とか、「火影になる!」と自らの夢を叶えるために戦っていたり、スポーツ系のマンガでチームで全国を目指すとか、自分もしくは仲間全員の夢を叶えるために頑張っているのが王道に見える。

 

そういう意味で、自分の夢ではなく、好きな女性の夢を叶えるために頑張る主人公というのは珍しく思える。

 

ちなみにこの路線のマンガが無いわけではない。むしろ、偉大なマンガが存在する。あだち充さんの『タッチ』だ。

 

幼なじみの朝倉南の「甲子園へ連れてって」という言葉を叶えるために、まず弟の上杉和也が甲子園を目指し、和也が事故で亡くなってからは、兄の上杉達也がその夢を継ぐことになる。そして甲子園行きのチケットを手にし、優勝までもぎ取ってしまう。

 

しかし、『タッチ』は自らの力で甲子園行きをもぎ取り、好きな女性を連れていくという形だ。だが、『AKB49』の浦川実は、寛子をアイドルにするため、そしてセンターにするために頑張る「サポート役」の意識だ。そこは決定的に違うんじゃないかと思う。

 

『タッチ』は1981年に連載が始まったマンガ。この30年というひと世代分の違いが両者の主人公のスタンスの違いに見事に反映されている気がしているのだ。

 

ちなみに『NARUTO』の子供世代を描いた映画『BORUTO』も、ラストで主人公がヒロインの火影という夢をサポートすると宣言するシーンがある。時代の風を感じるよね。

 

しかし「サポート役」という意識が根底にあるからといって、そしてそれがアイドルグループを題材にしているからといって、「少年マンガらしさ」が無いかといえば、全くそんなことは無い。むしろ激アツな王道少年マンガだと言って良い。

 

他人の夢を叶えようとしていた実が、ファンや仲間に触れ、支えられ、いつしか自分の夢、そしてファンや仲間たちと共有する夢になっていく。この過程は少年マンガを愛する人間なら、きっと夢中になっちゃうんじゃないかな?

 

そして、この女装でメンバーとして参加するという設定。いつかケジメをつける時がくる。それ次第では完全に駄作になってしまうというリスクがある。だから正直、最後までその点でハラハラしながら読んでいた。

 

しかし、その心配は無用だった。本当にダサくて少し陳腐な感じがするけど、実に素晴らしいラストだった。

 

いざ、こうして終わってしまうと、来週から読めなくなると思うと寂しくてならない。なぜなら、本物のAKB48を認識するより、こちらのマンガを読み始めるほうが早かったのだから。

 

さてと・・・kindleで一気買いして、また始めから読み始めるとするかね・・・

 

AKB49?恋愛禁止条例?(28) (週刊少年マガジンコミックス)

AKB49?恋愛禁止条例?(28) (週刊少年マガジンコミックス)

 

 

 

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